雪見
江戸時代は、ずいぶん寒かったそうです。数百年ものあいだ、ずっと低温の期間が続いていたそうで、観測記録が残っている明治時代の末、およそ100年ほど前でも、冬の平均気温が、現在より1度低かった。だから、江戸時代はもっと寒かったそうですよ。
そんな寒い冬の楽しみといえば雪見。
高い建物などなかった時代ですから、高台からは江戸市中が見渡せました。
雪見の名所・隅田川や、少々離れた向島までは、柳橋あたりに密集していた船宿から、屋根舟を出して雪見を楽しんでいました。
温かい鍋をつつきながら熱燗酒で体を暖めながらの道中。江戸情緒に満ちた雪見の習慣、関東大震災によって街の面影が変わってしまうまで残されていたそうですよ。
こたつに足を突っ込み、船頭さんの解説付きで船を進めていく、ちょうど松江の堀川めぐりのような感じだったのでしょうかね。