茶道の流派の違いは?

 先日ラジオで「茶道は流派によって、どこが違うのですか?」との質問を頂きました。

 確かに、歩き方や道具を清める袱紗や茶碗の扱い方等、流派により異なります。しかしその目指すところは概ね同じだと思います。

 もともと抹茶は中国で禅の修業の折に眠気覚ましとして飲まれていた

 それが二日酔いの酔い覚ましに効くということで武士に広まり、やがて茶の銘柄をあてる賭け事として侍の間でおおいに流行ります。

 これに対して室町時代末期に、茶は禅と不可欠で心を研ぐためのものだと村田珠光(ジュコウ)なる僧侶が言い出し、禅僧の掛け軸を質素な部屋にかけてお茶を点てだしました。

 戦国時代には千利休が登場し体系を固めました。利休は商人でしたが、その弟子には大名クラスの侍もいて、江戸時代には武家の手前も登場し今に至ります。しかし、目指す所は皆、心を研ぐため(茶禅一味)なのです。