最後の手紙の山
過去の人類の貴重な経験を糧として生きていくために、我家では戦禍の記録が残る場を度々訪れています。今回は鹿児島の「知覧特攻平和会館」を訪れた時のお話しです。
知覧飛行場からは、70年前の大戦中に400人以上の多くは17歳から20歳の若者が、特攻隊員として飛び立ち帰らぬ人となりました。
会館内には、戦士の写真と遺書が所狭しと並んでいます。誰もがハンカチを握りしめながら、読み続けておられました。どの文にも、写真のあどけない笑顔からは想像できないような立派な文字で、両親への感謝と国を守る決意がしたたまれています。
このようなことは、二度とあってはならないことです。が、そこに流れる、利己心を抑え、利他のためには究極は命をも投げ出せるという精神は、いつの時代でも崇高で尊敬に値するものであり、私自身がしっかりと受け止め、子供たちに手渡していきたいものです。