紫陽花柄の一枚

 着物の文様には、全て意味が込められています。そして、この梅雨という季節に羽織るなら、紫陽花文様なんていかがでしょうか。

 紫陽花(あじさい)という名は 集まる(あじ)と真藍(さあい)、藍色の花という言葉が結びついたと言われています。つまり青い花を一杯に咲かせる草花というのが由来。

 そして一杯の「藍」と「愛」をかけて・・・。

 また、紫陽花は咲き誇る中でどんどん色を変えていきます。ここに、意中の人の気をひくために、装いを変え続ける様を感じ取り、辛抱強い愛を示す文様とされてきました。

 一方で、たくさんの花を咲かせることから、功名を多くもたらすとして、武士にも好まれた文様でもあるのです。

 雨上がりには、紫陽花の向こうに、虹が顔を出すこともしばしば。

 紫陽花文様の着物で、梅雨時の沈みがちな気分を一新してみませんか。